CPAPを使い初めに起きがちな問題

CPAPは使用開始時に起きがちないくつかの問題がございます。「検査後すぐに使いたいから・・・」とすぐにご購入ご検討のご相談いただくことがございます。

もちろん、規定に基づいてであれば喜んで対応させていただくことができますがここにはお気を付けいただきたい部分がいくつかございます。

息を吐くタイミングがわからない

CPAPの正式名称は「持続陽圧呼吸療法」持続的に陽圧をかけるわけですから、息を吸うのは楽でも吐く際にバウンド感を感じてしまい、息を吐くタイミングがわからなくなってしまうことがあります。

こちらの対策はいくつかございます。

とにかく「慣れる」

CPAPの初期導入時に必要なものは「慣れ」です。

最初のタイミングで「しっかり使おう」「しっかり呼吸をしよう」と思えば思うほど体に余計な力が入ってしまいなかなか慣れなくなってしまいます。

この、慣れには1-2か月ほどかかる方もいます。ポイントとしては必ず毎日使用し、無理をせずに休み休み使用することが重要です。

体の力を抜く

導入初期にCPAPをうまく使用できない人の特徴として「体に力が入っている」ことがあります。特に肩に力が入っているとうまくいきません。

ポイントとしては「肩の力を抜いていつも通り呼吸をする」ことが重要です。

息を吐こう!と思わない

CPAP使用時に「息を吐こう!」と思えば思うほど呼吸が苦しくなる感覚に陥ります。

上記点の肩の力が抜けていると自然に肺の圧力で息を吐くことができます。

息を吐くのがつらい場合は「減圧機能」

息を吐くタイミング、ではなく息を吐くこと自体がつらいという方は「減圧機能」を使用することをご検討ください。

私の個人的な見解としてはむやみに使用しないほうが良い機能ではありますが、息を吐く際に圧力を弱めることができるため、息を吐く際の補助となります。

この機能は日本で使用されているほとんどのCPAPに搭載されています。

「楽に、考えすぎない」ことが大切です。

CPAPの呼吸のタイミング等の問題で使えないと感じる方は「不安を感じすぎている」「CPAP使用に対して考えすぎてしまっている」方が多いです。

楽に楽に呼吸をしましょう。

お顔の周りに跡がついてあざのようになっている

CPAPのマスクは空気漏れの無いようにしっかりと締める必要がありますが、締め付けが強すぎると頭や顔に跡が付きすぎてしまいあざのようになってしまいます。

対策はマスクバンドを緩めることです。「引っ張ると少し浮く」くらいで十分です。上下のバランスがとれていればそこまで強くなくても空気漏れはしませんのでお試しください。

鼻血がでる

CPAPの副作用は乾燥です。空気を常に送り込むため、どうしても乾燥してしまします。鼻の粘膜が乾燥してしまい、鼻血が出てしまうことがございます。

そんな時は「CPAP専用の加温加湿器」をご使用ください。CPAPで起きる乾燥はお部屋の加温加湿器では改善できないことが多いです。

鼻が冷たくて痛い

こちらは導入初期というより冬場CPAPを使用すると起きがちなトラブルです。鼻に送風し続けるため、鼻が冷えていたいとのお声をいただくことがございます。

・お部屋を暖める
・加温加湿器を使用する
・加温チューブを使用する

上記対策で改善が可能です。

CPAPによっては加温チューブが使用できますので、こちらを使用すれば問題は起きにくくあります。

鼻から入った空気が口から抜ける

CPAPの基本はネーザル(鼻)マスクです。鼻から息を吸い込み、鼻から吐くことになるため口を開けて呼吸をしてしまうと鼻から入った空気が口から抜けていきます。
正確に言うと「のどが開いていると口から抜けていく」ことになります。

のどの奥を締め、口が開いていても空気が抜けない形になれると楽になると思われます。

やめてしまう前に原因を知りましょう

CPAPは使用をスタートしたはいいものの「うまく使えない」「使うと寝られない」といった理由でやめてしまう方がいます。

その際に起きている問題を把握しないまま進めてしまうと自己判断でCPAPを中止することになります。

睡眠時無呼吸症候群による身体へのダメージはは蓄積されていき、最終的には心不全や脳卒中など重篤な問題を引き起こしてしまう可能性があります。

CPAPが使えないと思った際はなぜ使えないかを明確にし、対策を考えることで使用できる確率が上がります。

使用に対するご相談はお気軽にご連絡ください!